白壁(しらかべ):江戸時代から続く名古屋の歴史的ある高級住宅街。

住宅

街全体が武家屋敷のような白壁は名古屋を代表する高級住宅街です。
この街の建物の多くがこのようなデザインなのか、歴史と建築ルールを踏まえて解説します。
白壁に住みたい・家を持ちたい方に役立つ記事です。

白壁の歴史

白壁の始まりは、江戸自体に名古屋城が清洲から現在の場所に移設されると同時に、中級階層の武士たちが移り住んだことがきっかけです。
この名古屋城移転は清洲越しとも呼ばれ城下町が丸ごと移転する大掛かりなものでした。
名前の通り、とある屋敷が白い壁の堀を作ったところ他の屋敷も作るようになり、辺り一帯に白い壁の屋敷が建っていたことからこの地名がついたといわれています。
江戸時代は武家屋敷の多かったこのエリアも大正〜昭和時代にかけて住む人が移り変わりました。
日本を代表する製造業の財界人が広大な敷地を活かし、屋敷を建て住み始めました。
こうして今のような高級住宅街としての地位が確立されていったのです。
また白壁エリアといった場合、隣接する高級住宅街の主税町(ちからまち)、橦木町(しゅもくちょう)を含める場合も多いです。

白壁の建築ルール

白壁エリアは第1種居住地域(住居の環境を守るための地域で、3000㎡までの店舗・事務所・ホテルなどは建築可)と、第2種居住地域(主に住居の環境を守るための地域で、店舗・事務所・ホテル・カラオケボックスなどは建設可)で成り立っています。
そのため白壁エリアでは住宅の他に、結婚式場や料亭、カフェを見かけることがあります。
さらに白壁町のメイン通りとも言われる白壁筋一帯は名古屋市から景観形成地区に指定されているため、街灯にレトロなデザインを採用したり、電線を地中化したりするなど、現代的な物が視界に入らないよう工夫されています。
また、白壁町では景観形成のため原則、堀の設置が必要です。
景観維持の意識の高さを感じられるのはこれだけでなく、結婚式場も日本と西洋の建築が融合したような教会だったり、マンションの入り口も武家屋敷のようになっていたりと、白壁エリア全体からレトロモダンな雰囲気を感じることができます。
起伏の少ない土地で、名古屋駅や栄にも近いので利便性の高いエリアとなっています。

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